底張り

椅子には底張りという椅子張りでは最後の仕上げとなる作業があります。

椅子の裏に薄い布を張って完成させることが多いのです。

底張りをする理由には、布を張った釘を隠すという理由、そして薄い布を張るのは、通気が良いようにという理由などがあると思います。

椅子を見るときにプロは底張りをみます。

底張りがどのくらい綺麗に張られているかどうかを確認するためです。

底張りが綺麗に張られ、釘も均一に打たれ、誰がみても綺麗なものは、椅子の中もきちんと作られていると判断出来ます。

そこで今回、新作のスツールを製作したのですが、その一つのこだわりとして底張りにあります。

写真はその新作スツールの底張りです。
釘を出さない納まりにしました。手間はかかります。この底張り布も実は高価です。

底張りのこだわりは、私の好きなメーカー、イタリアのチェコっティにも見られます。
ここの職人達の考え方は納得のいくもので、同じように底張りにこだわってます。
「見えないんだからいいんじゃない」という考えはないんですよね。
椅子の納まりにこだわってるのです。
北欧のメーカーにも椅子の納まりにまで神経を使っている椅子がありますよね。

誰がみても綺麗なものは綺麗なのではないかなと考えてます。

$がんこ職人日記-底張り